きもののヒミツ 友禅のうまれるところ—Secrets of the Kimono: The Advent of Yuzen Dyeing 

美術館・博物館

  • きもののヒミツ 友禅のうまれるところ—Secrets of the Kimono: The Advent of Yuzen Dyeing  幸野楳嶺下絵《御簾に大菊文様友禅染裂》 1890年
きものは衣服として、人々の身体を彩ってきました。そして表面を意匠で装飾されるきものは、一定の幅の反物を直線縫いで仕立てるため非常に強い平面性をもつ一方で、施された多彩な意匠は、衣服として身にまとうことで立体性が生まれます。この平面と立体を行き来するところに、デザインされたものをはじめから立体裁断で制作していく洋服とは大きく異なるおもしろさがあります。小袖と呼ばれたきものは桃山時代から江戸時代にかけて形式が整い、それを装飾するものとしてさまざまな意匠・模様構成が展開しました。幕末になるとパターン構成の形式化が進みますが、明治時代以降の京都においては日本画家の構想力や空間構成を活かした新たな染織図案が生み出され、斬新なデザインが次々と出現しました。こうしたきものの制作現場では、当時も現在も、平面に描いた下絵から染色図案になる過程で、着用して立体となることを想定した応用や調整の手が加えられてきました。ここに「きもののヒミツ」がひそんでいるのです。本展は近世から近代のきものの優品や、近世の流行を支えた雛形本などの資料、さらに円山応挙から始まる京都画壇の展開と染織図案との関わり、図案を染織作品へと応用する過程、染織図案の流行が他の工芸品とも共有するものであったことも紹介。これまでにない視点から「きもののヒミツ」に 迫ります。
日程
2025年7月19日(土)~9月15日(月・祝)
10:00~18:00(受付終了17:30)※金曜日は20:00まで(受付終了19:30)
料金
未定
場所
京都国立近代美術館
電話
075-761-4111
休館日
月曜日(祝日の場合は翌日)

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